大豆は栄養豊富な万能薬
大豆はカルシウム、ビタミンB1をはじめとしたビタミン、ミネラル、レシチン、サポニンといった成分を多含んだ総合栄養素材。古くから食べる万能薬として日本人に親しまれ、その効能は平安時代の医術書にも記されています。
大豆よりすごい納豆の栄養
納豆には大豆の豊富な栄養が詰まっている上、発酵することで成分はさらに増加します。脂肪の燃焼を助けたり疲労回復や肝臓機能の向上にも効果があるといわれるビタミンB2や、胃壁を守ったり、腸管の働きを良くするといわれているグルタミン酸、血管の血栓を溶かす働きがあるとされるナットウキナーゼ、健康とアンチエイジングに効果があるとされるポリアミンなど、納豆には健康を保つ上で欠かせない栄養素がたっぷり含まれています。
わらと大豆の運命的な出会い
「わらつと」とは「藁苞」と書き、稲わらを束ねて中にものを包むようにしたもののこと。煮た大豆をわらで包むことで、わらに付着している納豆菌が繁殖し、大豆は納豆になります。わらつと納豆は、古くから行われてきた納豆の伝統的な製法です。わらつと納豆の起源は確かではありませんが、わらと大豆の出会いが無ければ納豆は生まれなかったかもしれません。
わらつと納豆はわらの香りが納豆に移り、パック納豆には無い、どこか懐かしい風味を醸しだします。ユネスコ無形文化遺産に登録された「和食」に欠かせない米に、稲わらで育まれた納豆をかけて食べる。わらつと納豆は文化的な風情をもった、まさに日本の伝統食です。
※現在は、稲わらは一度殺菌し、予め納豆菌を加えた煮豆をわらで包んで発酵させています。
小粒納豆の源流は茨城にあり
時を溯ること、明治時代。全国的に納豆には大粒の大豆が使われていました。そんな中、茨城では水害を避けるために早生品種の小粒大豆が多く生産されていて、茨城の納豆にはこの小粒大豆が使われていました。常磐線が開通し、水戸のお土産として納豆が有名になっていくと、水戸の納豆は小粒で旨いと評判が広がり、小粒の納豆が人気を高めていきました。
後に茨城で生産されていた小粒大豆から、納豆への加工に適した品種として選抜・改良が重ねられ「納豆小粒」が誕生しました。「スズマル」をはじめ、現在は小粒大豆にも様々な品種がありますが、納豆に適した小粒大豆の多くが納豆小粒の系統なのです。
あなたはどんな薬味を選ぶ?
あなたが納豆にかけるのはタレだけですか?
ネギをはじめ、さまざまな薬味を入れることで一味違った納豆を楽しむことができます。
あなた好みのオリジナル納豆にチャレンジしてみてください。